アパートの消防設備点検について、わかりやすく解説【消防法】
2022/02/26
アパート経営をする上で避けて通れないのが消防設備点検です。
消防設備は、適正な維持・管理はもちろん、消防法で定められた消防設備点検を適正に実施しなければ、最悪の場合は刑事責任を問われる可能性もあります。
消防設備点検の対象
アパートには、建物の規模によって消防設備を設置する義務が発生します。
消防設備の設置義務がある建物では、大家さんなどの関係者に消防設備点検が義務付けられており、物件がある地域を管轄する消防署に報告する義務が課せられます。
・消火器
・自動火災通知設備
・避難器具
・誘導灯
・非常警報設備
・連結送水管
どの消防設備も入居者の命を守るためにとても重要な設備ですが、とくに避難設備は入居者の緊急避難・安全に直接関係します。
消防設備点検の期間と費用
消防設備点検には二種類があり、期間と実施内容が異なります。
6か月に1回の機器点検と1年に1回の総合点検で、総合点検は機器点検と同時に実施することが通常です。
消防設備点検の注意点
避難設備が故障していたり、法令の基準に対して設置数が不足していたりする場合などには、その避難設備には不備があるとされます。
せっかく避難設備を使用して避難しても、そこからの避難経路が何かしらの物品で妨害されている場合なども、厳密にいえば避難設備の不備です。
もし避難設備に不備があり、万一火災が起こった際に入居者などが逃げ遅れた場合には、大家さんなどの建物関係者の責任となります。もちろん避難設備に限らず、消防設備全般の点検を怠ったり、不備を放置したりすると、防火管理上の義務違反として大家さんが刑事責任に問われる可能性もあります。
消防設備点検は自分で出来る?
アパートの大きさによっては、点検資格を持っていなくても自分で点検することも可能です。
自主点検の要件
・延べ床面積が1,000m2以上の物
・避難階以外の階に存在する防火対象物で、階段が屋内に一ヶ所しかない防火対象物
※消防法施行令第36条第2項、別表第1を参考
ただ専門的な知識がない以上は、安全面で確実とは言い切れないため、消防設備点検資格者に点検を依頼することを前提としておすすめします。
まとめ
今回は、アパートの消防設備点検の基礎知識についてご紹介させて頂きました。
ご紹介させて頂いたように、消防設備点検は、法令で義務付けられているものですので、定期的な点検や報告を怠ってしまい、それが原因で火災事故が発生した場合、その責任は大家さんが問われてしまうことになります。
賃貸経営を行うのであれば、入居者の安全な生活を守るための設備の点検は必要不可欠なものですので、適切な消防点検を行うことをオススメ致します。
アセットアップでは、東京23区と川崎を中心に、空き家・中古戸建・中古アパートの売却相談を行っております。
港区、大田区、品川区は、特に注力して買取をさせて頂いております。
まずはお気軽にご相談ください。