政令指定都市で空き家数が1番低い都市『相模原市』の空き家事情に迫る【空き家対策】
2022/07/30
目次
相模原市の空き家の事情
相模原市は、首都圏南西部、神奈川県の北部に位置する政令指定都市です。
市内にはJR東日本、京王電鉄、小田急電鉄合わせて6つの鉄道路線が通り、近年は、圏央道相模原ICと相模原愛川ICの相次ぐ開業など、交通アクセスの良さを背景に、大きく発展を続けてきました。
相模原市の真ん中には相模川が横断し、東側には相模原台地、西側には丹沢山地・秩父山地が広がっており、また相模原麻溝公園や相模原北公園など大規模な公園も多く点在しており、東京都心まで1時間という利便性の高さを持ちながらも、川や山を身近に感じることができる自然豊かなまちです。
そんな、様々な魅力を持つ政令指定都市『相模原市』の空き家数は約36,200戸で、20 政令指定都市の中で1番低い空き家数となっております。
20 政令指定都市の中で人口が二番目に少ない都市ということもありますので、空き家率でみると10.4%になります。
20 政令指定都市で4番目に低い空き家率となっています。
全国及び政令指定都市の空き家率
平成30年住宅・土地統計調査の集計結果 - 国土交通省(相模原市)
相模原市の空き家対策計画と対応
相模原市では空き家対策に力を入れており市独自に『空家等対策計画』策定しています。
第2次 相模原市 空家等対策計画(令和4年3月)の資料によると、平成25年の調査では35,920⼾であった空き家が、平成30年の調査では 36,200⼾と増加傾向にあります。
総住宅数に占める空き家の割合は、前回調査 の10.6%から10.4%に0.2%減少したものの、空き家のうち賃貸用、 売却⽤及び⼆次的住宅のいずれにも当てはまらないその他の住宅の割合が1.0%増加しています。
相模原市に寄せられた通報及び相談を基に対応を⾏った空家等の件数は、平成24年 6⽉から令和元年8月までに延べ381件となっているそうで、このうち185件は草木の伐 採などにより、主訴解決に至っています。
相模原市の空き家の対応件数の推移を見ていくと、平成24年には17件であったもの が、令和元年8月には196件(対応継続件数)に増加しています。
空き家対応件数の推移
相模原市の空き家に対する課題
相模原市が、空き家の取組や関連調査等から整理した課題を上げていきます。
① 所有者等の視点からの課題
所有者等に売却や利⽤等の意向がなく空家等の放置によるリスクの認識が⼗分で ないため空家等が放置され、結果として地域住⺠の⽣活環境に影響を及ぼすケースや、 樹⽊剪定や空家等の修繕及び解体にかかる資⾦が⼯⾯できない、又は経費をかけた くないと考えている所有者等がいます。 また、所有者等や相続人が遠方に居住しているため空家等の状況把握や維持管 理が難しいことや、所有者等が将来の利⽤や活⽤を想定し、空家等を残すケースがあ ります。 所有者等の高齢化が進み、特に単身者世帯においては、施設入所、死亡時の相 続放棄などにより所有者等が不在となるケースや、相続登記がされておらず所有者が 不明であることにより、空家等が適切に管理されず放置されるケースがあります。 こうしたことから、所有者等に対する空家等の適切な管理に関する情報提供や管理 意識の醸成、適切に管理するための⽀援や相談などが適切に⾏われないことによる所 有者不明の空家等への対応が必要であり、所有者等に対して、空家等の適切な管理 や利活⽤⽅法などの相談⽀援の充実や、所有者不明とならないよう適切な相続登記 ができる仕組みや環境が求められています。
②中古住宅の流通・利活⽤などの視点からの課題
市場性の低い中古住宅は流通・利活⽤に⾄らず、結果として適切に管理されない 空家等となり、それが地域住⺠の⽣活環境に影響を及ぼす状況となっていますが、流 通・利活⽤に関する⽀援が⼗分ではありません。 中でも、活動の場を必要とする団体があっても空家等の活用意向のある所有者の情 報が不⾜していることなどにより、ニーズを満たす空家等の利活⽤につながっていない状 況があります。 こうしたことから、活⽤の場を探している団体等の情報や、逆に空家等を利活⽤した いと思っている所有者等の情報を提供するなどの流通促進を図ることが求められていま す。 また、空家等の発⽣を予防する観点から、中古住宅の価値を⾼める⽅策に取り組む 必要があります。
③法律及び制度の視点からの課題
現状では、地域住⺠の⽣活環境に影響を及ぼす⻑屋やマンションの1住⼾が空き 家となった場合は空家法の対象となっていないことや、具体的な危険が迫っている空家 等への即時対応について空家法に規定がないことから、対応ができない状況となってい ます。 空家等が、新耐震基準に適合していない等の理由で既存不適格住宅となっている 場合や建築確認申請が⾏われていない場合は、接道の問題など現⾏の法制度に適 合しないため、売却や建て替えが困難となるという課題があります。 また、中には空家等を解体する気持ちがあるが、住宅を解体すると住宅⽤地に対す る固定資産税などの特例措置が適用されなくなり、税額が上がるため、空家等を残す ケースも存在します。 こうしたことから、空家法の対象とならない事案や空家等を解体した場合への対応などについて検討する必要があります。
相模原市の空き家対策で活用できる制度
建築相談(耐震)の制度
①職員による窓口相談
建築・住まい政策課の窓口で、相模原市の職員が常時、建築物の耐震に関する相談を受付けています。
②自宅の無料耐震相談会(建築物耐震巡回相談)
各区役所などを会場に、専門家による戸建住宅の耐震に関する巡回相談を実施しています。
詳細は、こちらをご覧下さい。⇒ 相模原市の建築相談(耐震)
戸建住宅耐震改修計画・工事一括補助制度
耐震診断の結果から、建物の弱い部分を改修するための耐震改修計画書作成と、耐震改修計画書に基づいて実施する耐震改修工事についての費用の一部を補助します。
また、耐震改修とあわせて防火構造改修工事を行う場合には防火構造改修計画書作成と防火構造改修工事についての補助もあります。
なお、耐震改修計画は、市内の建築士事務所に所属する建築士が実施するもので、第三者機関の確認又は評定が必要となります。耐震改修工事は原則市内に事業所を置く施工業者が実施するものに限ります。また、木造住宅は、原則市に名簿登載を行っている耐震改修工事技術者が実施するものに限ります。
(注)既に事業に着手しているものは、補助対象になりません。
(注)過去に耐震改修計画書を作成済みで耐震改修工事を実施する場合はご相談下さい。
【補助額】
耐震改修計画・工事の費用の2分の1かつ上限100万円
防火構造改修計画作成費用の2分の1以内で上限2万円
防火構造改修工事費用の2分の1以内かつ上限50万円
ただし高齢者世帯等については、上限25万円を加算します。
相模原市危険ブロック塀等撤去奨励補助制度
地震発生時におけるブロック塀等の倒壊などによる災害を未然に防止するため、相模原市内にある転倒・倒壊の危険性のあるブロック塀等の撤去を行う者に対し、補助金を交付する制度です。
相模原市危険ブロック塀等撤去奨励補助制度 パンフレット (PDF 892.8KB)
補助対象経費の2分の1(限度額10万円)
ただし、重点地区内や通学路沿いに設置されているブロック塀等に対しては、補助割合が4分の3(限度額15万円)になります。補助金の額に1,000円未満の端数が出た場合は、切り捨てます。
相模原市では空き家相談窓口を設けています。
空家所有者でお困りの方
相模原市の建築・住まい政策課で相談にのって頂けます。
建築・住まい政策課(住宅政策班) 電話 042-769-9817
日時 月曜日から金曜日(祝日等・年末年始を除く)午前8時30分から正午まで、午後1時から午後5時まで
近隣の空家等でお困りの方
適切な管理がされていない空家等の相談については、空家等が所在する区の地域振興課で相談にのって頂けます。
◆緑区役所地域振興課 電話 042-775-8801
◆中央区役所地域振興課 電話 042-769-9801
◆南区役所地域振興課 電話 042-749-2135
日時 月曜日から金曜日(祝日等・年末年始を除く)午前8時30分から正午まで、午後1時から午後5時まで
空家等の管理でお困りの方
空家等を所有又は管理などする方のうち、「遠方に住んでいるので現状がわからない」、「雑草や庭木の手入れをしたいが、自分では出来ない」などのお悩みを(公社)相模原市シルバー人材センターが対応してくれます(有料)
中央区 電話042-754-1177(中央事務所)
南区 電話042-745-2158(南事務所)
緑区 電話042-783-1313(緑事務所)
電話042-780-1872(津久井連絡所)
電話042-684-3126(相模湖連絡所)
電話042-686-6505(藤野連絡所)
受付日時 月曜日から金曜日(祝日等・年末年始を除く)午前8時30分から午後5時15分まで
(公社)相模原市シルバー人材センターの空き家の管理業務 (PDF 102.0KB)
問題解決にむけて具体的な取り組み
相模原市の空き家事情について、取り上げてまいりました。
様々な空き家対策の方法がございますが、いざご自身の物件のこととなると戸惑ってしまう方も多いのではないでしょうか。
賃貸用物件のお持ちの方は、目の前の空室を早急に対処するために、どのような対応がベストか迷われる方が大半です。
これだけ、空室の多いマンションやアパートの空き家を減らすには、普通に賃貸募集をしていても現状を変えることは難しいでしょう。
弊社では、様々な企画やアイディアをもとに空き家対策を行うノウハウを持っております。
まずは、お気軽にご相談下さい。
アパートやマンションなどの賃貸用住宅はもちろんのこと、居住中の戸建ても対応致します。
物件売却、賃貸募集、賃貸管理まで幅広く対応させて頂きます。
弊社は、再建築不可、借地権、事件事故、老朽化、雨漏り、害獣被害、荷物整理や処分など多岐にわたり対応が可能です。
物件を修繕する費用が無く放置してしまっている方は、早急にご相談下さい。解決策を一緒に見つけることが出来ます。
空き家対策は、ひとりで悩んでいると解決に時間がかかってしまい、余計な出費やトラブルが発生してしまいます。
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