再建築不可物件のリスク5選!【所有者が知るべき注意点】
2022/03/23
目次
再建築不可物件を相続などで引き継いだあとに、「居住用として利用する」もしくは「賃貸物件として貸し出す」ことを想定し、所有し続ける方は一定数いらっしゃいます。
ただ、再建築不可物件を所有し続けるのであれば、それに伴うリスクも把握しておく必要があります。
今回は、この再建築不可物件を持ち続けることによって発生する、リスクについて具体的にお伝えしていきます。
リスク1 自然災害
建物がしっかりしていれば、再建築不可の物権であっても、居住用物件や投資用物件として使用することは可能です。
しかし、自然災害の発生によって建物が倒壊してしまうと、一気に不動産の価値が激減してしまいます。
再建築不可物件を購入または相続した直後、自然災害の被害に遭い、建物を失ってしまうと悲惨なことになります。
もちろん、借入等を行って購入していた場合、建物を失うだけでなく、大きな負債だけが残り、破産してしまう可能性もゼロではありません。
再建築不可物件の中には、幅員4mを超える道路に接していない物件が大半です。
そのため、消防車や救急車などの緊急車両が通れない可能性があり、消火活動や救命活動が遅れてしまう場合があります。
再建築不可物件は、古く木造の物件が多く、燃えやすかったり、高齢の方が居住している可能性が高かったりするため、所有し続ける場合は、火事などの自然災害が起こる可能性が高いことを理解する必要があります。
リスク2 税金
再建築不可物件は一般の不動産と比べて、なかなか買主が見つかりません。
そのため、すでに居住や活用をしていないにも関わらず、長期間そのままの状態で買主を待つという状況が発生します。
再建築不可物件とはいえ、所有する不動産であることには変わりないため、売り出し期間中も当然固定資産税、都市計画税などの税金がかかります。
したがって、売却期間が思いのほか長引くと、最終的に売却できたとしても、実質ほとんど利益を得られなくなる可能性か高いため、注意が必要です。
リスク3 維持管理
再建築不可物件は、一度取り壊すと建て替えができないため、建物の経年劣化に敏感に反応し、うまく維持管理していななければいけません。
そのため、新しい建物に比べて、身体的・精神的な負担が大きくなったり、維持費用が高額になったりするリスクが高いです。
また、再建築不可物件の維持管理の中でも、リフォームには特に神経を使います。
なぜなら、再建築不可物件は通常の不動産よりも、認められるリフォームの範囲が狭いからです。
最終的には、修繕やリフォームが老朽化に追い付かず、結局多くのコストを費やした後に売却せざるを得なくなる可能性もあります。
リスク4 買い手が見つかりづらい
再建築不可物件は、税制面や法律面においてあらゆる制約があることから、一般的な不動産と比べて資産価値が低くなります。
「それなら、購入費用が安い分、買い手が付きやすくなるのでは?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、その考えは正しくありません。
なぜなら、資産価値が低い再建築不可物件は、同時に担保評価も低くなってしまうからです。
つまり、買主は住宅ローンを利用する際の担保として、再建築不可物件を評価してもらうことができず、借入を受けられないケースが多くなるということです。
いくら安価な再建築不可物件とはいえ、現金のみで購入できる方は限られるため、多くの買い手に敬遠されてしまうことは覚悟しておく必要があります。
リスク5 売却希望価格で売れない
再建築不可物件は、融資の問題だけでなく、様々な利用の制限があります。
そのため、お世辞にもメリットの多い物件とは言えません。
そういっあこともあり、今後長い間再建築不可物件を所有し続けると、どんどん売却価格は下がり、希望条件を下回ってしまうケースが多くなります。
もちろん、特に売却価格のこだわりがなく、買い手さえ見つかれば良いというような方であれば、それほどこのリスクを気にする必要はありません。
しかし、再建築不可物件の売却益で新しい物件を購入しようとしている方などは、厳しい現実を突きつけられると思っておいた方がやいでしょう。
ただし、再建築不可物件でも、注意点は多いものの修繕やリフォームをすることはできます。建物が通常の物件と変わらないくらい良い状態であれば、好条件での売却が出来る可能性はあります。
再建築不可物件を所有し続ける5つのリスクをあげさせて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
再建築不可物件を所有し続けると、生活や活用、売却といった様々な場面で問題が発生する可能性があります。
当然、一般的な不動産においても言えることですが、再建築不可物件は特にそのリスクが高いため、活用の予定がない場合は、早め対応を検討することをお勧め致します。
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